平和のアート・作品の解説

今回、平和を願う祈りを日本中から長崎に結集し、そして、その祈りを長崎から世界に発信することを目的に、「平和のアート」を制作しました。

 

このアートについて、解説をさせていただきたいと思います。

 

作品を左からご覧いただくと、

・鶴

・人魚

・光の渦

・水の流れ

・龍

という構図になっています。

 

それぞれ大切な意味がございますので、1つずつ説明をしていきたいと思います。

 

①龍=金比羅山

長崎の原爆爆心地の南東方向に、金比羅山という山があります。

金比羅山という名前は、1705年に金比羅大権現という神様を山に祀ったことが由来となっています。

金比羅大権現は、インドのガンジス川に棲むワニを神格化したもので、日本に伝来した際に龍の姿になったのだとか……。

ということで、長崎の龍踊りという表現で、金比羅山を龍の姿で描きました。

長崎といえば稲佐山が有名なのですが、なぜ金比羅山を描いたのか……。

それは、金比羅山がなければ、長崎の原爆の被害は、より重大になっていたと考えられるからです。

金比羅山が原爆の盾となり、救われたいのち……。

その姿を描かせていただきました。

 

②水の流れ=浦上川

龍の左側には水の流れが描かれており、これは爆心地のすぐ近くを流れる浦上川を表しています。

原爆の被害に遭われた方々は、一様に渇きを訴え、水を欲したといいます。

そして、多くの方々が浦上川を目指し、尊いいのちを落とされました。

川は、母なる海に向かい流れていきます。

犠牲となられた方々のいのちを海に運ぶため、水の流れを描かせていただきました。

 

③人魚=女神大橋

長崎港には、女神大橋という橋が架けられ、対岸と結ばれています。

この岸と、かの岸。

この世と、あの世。

別々のようで、表裏一体です。

2つの世界を1つに結ぶ存在として、女神大橋を、長崎港に棲む人魚という姿で描かせていただきました。

 

④鶴=鶴の港

長崎港は、豊かな地形がもたらした天然の良港で、鶴が翼を広げたようにも見えることから、鶴の港と呼ばれています。

平和を願って折られる折り紙も、鶴の形をしており、不思議なつながりを感じさせずにはいられません。

また、すべての川は海を目指して流れていくように、海は、きれいなものも汚いものも、すべて受け入れてくれる母のような存在です。

翼にやさしくあたたかく包み込んでくれるような、母のような慈悲のこころを描かせていただきました。

 

⑤光の渦=未来へ継ぐ平和への願い

作品の中心は、光の渦になっています。

これは、平和を願って開催されたPray for Peace Collection 2021 in 長崎の会場となった、長崎港松が枝国際ターミナルです。

そして、ここから発せられる平和への願いです。

港は、出発の場所。

日本中から松が枝に集められた平和への祈りを、世界に、未来に伝えていく。

希望の光です。

 

トークではお話しできなかった、作品に込めさせていただいた思いを、ここに書かせていただきました。

 

平和のアートの前で開催された、Pray for Peace Collection 2021 in 長崎。

 

下記のリンクからご覧いただけますので、ぜひご確認いただければと思います。

 

https://youtu.be/lYZbx09boRQ

 

※ショーは無観客で行われました(席にいらっしゃるのは、保護者・関係者の方々です)。

 

※冒頭の汽笛は演出ではなく、開催を祝したかのように、会場の長崎港に響きました。

 

movie:コミュニティメディア

 

(Peter and Joseph 深澤慎也)

 

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